人工流産(妊娠中絶)について
人生のさまざまな場面において人工流産を選択するタイミングが訪れることがあります。
すべての女性の安心と安全をモットーに、当院ではグリーフケア(悲しみに寄り添うこと)の観点を取り入れた人工流産処置に取り組んでいます。
人工流産(妊娠中絶)の方法
初期薬物処置(妊娠9週0日まで)
当院では経口人工流産薬(メフィーゴパック®)を採用しています。
外来で1剤目を内服した翌々日から入院で2剤目を投与します。ある程度の腹痛出血が起こりますが、入院中なので不安なく過ごしていただくことができます。
入院翌日に流産が完了していることを確認してからの退院となります。
完了していなければ流産手術となりますが、追加料金は発生しません。
※妊娠9週までは、薬物処置と流産手術のどちらかを選択できます。
※事前の検査結果や、持病などにより薬物処置ができない場合がございます。
初期人工流産手術(妊娠11週6日まで)
初産婦と帝王切開既往のある経産婦は、事前の子宮頚管拡張を行うため1泊2日の入院になります。帝王切開既往のない経産婦は、日帰り入院になります。
WHOが推奨する身体に負担の少ない手動式吸引法で行っています。麻酔は全身麻酔と局所麻酔とを選択してもらうことができます(局所麻酔のみを選択されても状況によって全身麻酔を追加する場合があります)。希望があれば処置後に子宮内避妊具を挿入することもできますので(別料金)、入院までにお申し出ください。
中期(妊娠12週から21週6日まで)
入院日と翌日に頸管拡張を行い、その翌日に子宮収縮剤(プレグランディン腟錠)を使用することで誘発分娩となります。子宮頚管拡張に十分時間をかけることにより、子宮収縮剤使用から娩出までの時間が短縮されます。胎児娩出の翌日に、子宮の戻りの状態等を確認して問題がなければ退院です。3泊4日以上日数がかかっても追加料金は発生しません(合併症等で治療が必要となった場合などは別料金となります)。
娩出した児に対面するかどうかは事前にご希望を伺いますが、気持ちの変化があった場合は遠慮なくおっしゃってください。その都度対応させてもらいます。おくるみや、白いお箱などはこちらで準備しますが、お箱に一緒に入れたいものなどがあればお持ちください。母子手帳をお持ちであれば記録を記入することもできます。
退院までの間、対面の希望がない場合はこちらでお預かりさせていただきます。一緒のお部屋で過ごされたり写真をとったり手型足型を残されたりされる方もいらっしゃいます。
人工流産(妊娠中絶)の費用
初診時
5000円(初診料)がかかります。
事前検査
あらかじめ外来で子宮頚管クラミジア、子宮頚管淋菌検査をします。
初期薬物処置では外来で、初期薬物処置以外では入院日に血液検査を行います。
検査内容 | 費 用 | |
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事前検査 | 頚管クラミジア/頚管淋菌検査(外来で) | 5,000円 |
薬物処置の時の事前採血(外来で) | 10,000円 | |
薬物処置以外の時の事前採血(入院で) | 10,000円(入院費に含まれる) |
入院日数 | 費 用 | |
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初期薬物処置
(妊娠9週0日まで) |
1泊2日(外来で1剤目投与翌々日入院) | 141,000円 |
初期人工流産手術
(妊娠11週6日まで) |
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▶初産婦・帝王切開既往のある経産婦 | 1泊2日 | 141,000円 |
▶帝王切開既往のない経産婦 | 日帰り | 111,000円 |
中 期
(12週~21週6日まで) |
3泊4日~ | 488,000円
(出産一時金直接支払制度利用可) |
※入院費用は全額前払いです。分割払いには対応しておりませんのでご了承ください。